エンジニアにとっての「視点」とは?【エンジニアのための7つの視点 第2回】

本記事は「エンジニアのための7つの視点」シリーズの第2回です。前回は「視点・視野・視座の基本的な理解」について解説しました。

今回は、エンジニアが業務において持つべき、あるいは意識すべき「視点」について掘り下げていきます。「視点」とは、物事を見る特定の立場や角度のことでしたね。エンジニアリングの現場では、多様な視点を持つことが、より良いプロダクト開発や問題解決に繋がります。

エンジニアにとっての「視点」(Perspective/Viewpoint)

エンジニアが特定の役割や状況において、どのような角度から物事を見るか、ということです。異なる視点を持つことで、多角的な分析や問題解決が可能になります。

  • 開発者の視点 (Developer’s Viewpoint):
    • 例: 「この機能は、どのようなアルゴリズムで実装すれば最も効率的か?」「このコードは他の人が読んでも理解しやすく、メンテナンスしやすいか?」
    • 内容: コードの品質、保守性、パフォーマンス、技術的負債の最小化などに注目します。
  • ユーザーの視点 (User’s Viewpoint):
    • 例: 「このシステムはユーザーにとって直感的で使いやすいか?」「ユーザーが本当に解決したい課題は何か?」
    • 内容: UI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)、アクセシビリティ、ユーザーの満足度を重視します。
  • 運用者の視点 (Operator’s Viewpoint):
    • 例: 「このシステムは安定して稼働し続けるか?」「障害が発生した際に迅速に復旧できるか?」
    • 内容: システムの安定性、監視体制、デプロイの容易さ、スケーラビリティなどを考慮します。
  • テスト担当者の視点 (Tester’s Viewpoint):
    • 例: 「どのようなテストケースを想定すれば、バグを効率的に発見できるか?」
    • 内容: 品質保証、バグの早期発見、システムの信頼性向上を目指します。
  • プロジェクトマネージャーの視点 (Project Manager’s Viewpoint):
    • 例: 「このタスクの進捗は計画通りか?」「リソースは適切に配分されているか?」
    • 内容: プロジェクト全体の進捗管理、リソース配分、リスクマネジメント、納期遵守などを考えます。
  • セキュリティ担当者の視点 (Security Engineer’s Viewpoint):
    • 例: 「この設計に脆弱性はないか?」「ユーザーのデータは安全に保護されているか?」
    • 内容: システムの安全性、情報漏洩対策、不正アクセス防止などを重視します。

これらの視点は、一人のエンジニアが状況に応じて使い分けることもあれば、チーム内でそれぞれの専門家が担当することもあります。重要なのは、開発の初期段階からこれらの多様な視点を取り入れ、バランスの取れた意思決定を行うことです。

今回は、エンジニアとしての責務を例として上げていますが、この他にも、営業や経営など立場によったものもあります。
ただし、立場によっては視座が深く関係してくることがあります。

次回は、「エンジニアにとっての「視野」とは?」と題し、エンジニアが持つべき知識や経験の幅、将来を見通す力について解説します。

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